内視鏡検査に不安ある方へ。内視鏡検査が怖くない理由や受け方のコツ

腹痛を起こしている女性

内視鏡検査は、適齢期になったら2~3年ほどの間隔で受けるのが良いといわれます。
適齢期でなくとも、診断で引っかかり、検査をすすめられたのであれば、定期的に受けると良いでしょう。
そんな内視鏡検査を初めて受けるという人だと、どのような検査かわからず不安かもしれません。
しかし内視鏡検査は、怖いことはなく、受け方もコツを覚えておけば安心です。
ここで、内視鏡検査について詳しく学んでみましょう。

内視鏡検査は怖くないって本当?

内視鏡検査に不安を抱いている人は、内視鏡検査を漠然と怖いものと考えているかもしれません。
ですが、内視鏡検査は、ただ食道や胃、大腸の内部を診るだけの検査です。
ポリープの切除といった簡単なことなら場合によって行いますが、外科手術のように大きく切開することもありません。
身体への負担は小さいものですので、安心して良いでしょう。
鼻や口、大腸といった箇所から、小型カメラの付いたチューブを挿入する必要はありますが、チューブは以前よりも細くなっています。
また、挿入時には麻酔や鎮静剤、鎮痛剤といったものが使われるため、痛みは感じにくくなっているでしょう。
胃の場合は軽い食事制限のみですが、大腸の場合は下剤を使用する必要があるため、確かにやや面倒なところはあるかもしれません。
しかし、検査そのものは、患者が10~15分ほど横になっているだけで終わります。
肛門から挿入する場合でも、専用の紙パンツが用意されているクリニックもあり、恥ずかしさへの配慮もされています。

内視鏡検査が痛い、苦しいといわれるのはなぜ?

実際に、内視鏡検査は痛い、苦しいといった声があります。
これは、検査を行う医師の技術や、使用する薬品の種類が関係しています。
胃や大腸には痛覚が備わっていないので、チューブが内部を這う程度であれば、痛みを感じることはありません。
しかし、チューブの操作技術は医師によって違いがあり、下手な医師が胃や大腸を引き延ばすような這わせ方をすると、末梢神経を刺激することがあります。
そのため、痛みに似た刺激を感じることがあるといわれているのです。
また、チューブには、患部をよく観察できるよう、ガスや空気を送り込める多機能なものもあります。
ガスを送りこまれた際、膨満感というお腹が膨れた苦しい感覚を覚えることがあるのです。
しかし、そういった痛みた苦しみを覚えるのは、「意識があるときの話」です。
内視鏡検査は、クリニックによって使用する鎮静法が異なります。
クリニックによっては、検査中の意識がなく、眠ったような状態で検査することが可能です。
眠ったような状態で技術のある医師による内視鏡検査を受ければ、痛みや苦しみといった感覚がほぼないといわれています。

内視鏡検査を受けるときのコツとは?

内視鏡検査はチューブを使うだけの検査ですが、事故を防ぎ、検査自体を楽に受けるにはコツがあります。
例えば、麻酔や鎮静剤は、効きすぎてしまう人やアレルギーを起こしてしまう人が稀にいます。
事前に確認があるので、薬品に過剰反応を起こしたり、アレルギーを起こしたりした経験がある人は、しっかり答えるようにしましょう。
また、検査中に患者が暴れるようなことがあると、胃腸の内部を傷つけ、最悪、穴を開けてしまうこともありえます。
意識を保ったまま検査するタイプの内視鏡検査であれば、とにもかくにもリラックスすることが大事です。
検査前には深呼吸を行い、肩の力を抜きましょう。
検査中、えづいたり詰まったりすることがないように、唾液は飲み込まず外に出すようにすると良いです。
また、目をつぶってしまうと、喉や胃腸を這うチューブを意識して、吐き気や気持ち悪さが出てくることがあるかもしれません。
そのため、視線は、医師が見ているモニターや遠くを見つめるなどしておくと良いでしょう。